人材派遣の基礎知識
偽装請負(擬似派遣)のリスクについて
 
表面的には請負の形態を取っているものの、実態は労働者派遣であるような状態を偽装請負または、擬似派遣と言います。製造現場で行われている業務請負のほとんどがこの偽装請負であるとも言われています。
このような脱法行為が蔓延している状況から脱却するため、平成16年3月1日の改正労働者派遣法施行により、製造業務への人材派遣が解禁になりました。
このことが労働者派遣の規制緩和であることは間違いありません。しかし、同時に派遣業界に対する監督指導強化が行われていることにも注意する必要があります。
衆参両議院では、これまで一般的に行われている偽装請負を排除し、人材ビジネス業界に対して労働諸法令が遵守される取組を強力に推し進めていくことが確認されています。それに伴い人材派遣および業務請負の指導監督署が、ハローワークから各都道府県の労働局に移されています。
 
ご参考
衆参両議院の付帯決議(厚生労働省発表)
政府は、次の事項について適切な措置を講ずるよう努めるべきである。

1. 1年を超え3年以内の期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けようとする場合は、派遣先において労働者の過半数で組織する労働組合等からの意見聴取が確実に行われ意見が尊重されるように派遣先に対する指導に努めること。

(中略)

5. 物の製造の業務等への労働者派遣事業の拡大に当たっては、請負等を偽装した労働者派遣事業に対し、その解消に向け労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準等の周知徹底、厳正な指導監督により、適切に対処するととともに、請負に係る労働者の保護のため、請負により行われる事業に対し、労働基準法等労働諸法令が遵守される取組を強力に進めること。
 
偽装請負のリスクについて
 
1. 偽装講負の
  取締りリスク
改正派遣法から1年を経過した平成17年3月以降、偽装請負の排除に向け、労働局による立入調査が本格的に始まっています。
立入調査は人材ビジネス企業の事務所に入るだけではなく、工場などの現場に直接調査に入るケースもあります。よって請負と派遣の違いを明確に理解し、現場における業務運営方法まで再度見直す必要があるのです。
万が一立入調査で是正勧告・是正命令を受けた場合、ほぼ1ヶ月後には業務を改善し、改善報告書を提出しなければなりません。(地域より若干の違いがあるようです) これを怠ったり、悪質に逃れようとすれば書類送検され、刑事罰を受ける恐れもあります。

2. 偽装請負の
  労災上のリスク
判例
埼玉県所沢市の請負杜員の死亡事故について。当該社員は、工場側の指揮命令下で労働していたため、実態は労働者派遣(偽装請負)であると判断された。当該工場は労働安全衛生法違反容疑で平成14年3月にさいたま地検川越支部に書類送検された。

3. 偽装請負の
  通勤災害上のリスク

偽装請負の場合は、工場側の指揮命令下での労働とみなされるので、違法行為を黙認して使っていた工場側が運行供用者責任を追及されます。最悪の場合、偽装請負会杜の任意保険未加入者が死亡事故を起こした場合、工場側が莫大な損害賠償を請求される可能性があります。
4. 偽装請負の
  事業税上のリスク
平成16年4月1日から資本金1億円を超える法人へ事業税の外形標準課税が導入されました。その税額計算において、適正なる請負の場合は、課税標準はO円となりますが、偽装請負の場合は、全額報酬給与額と認定され、課税標準に組み入れられます。ちなみに、派遺の場合は派遣料金の75%が課税標準に組入れられます。
 
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